三浦しをん 著
「神去なあなあ日常」
(徳間書店)
新宿紀伊国屋で目に留まったのでなんとなく読んでみたら、
どんぴしゃな感じの本だった。
都会の若者が田舎の村に入って林業するという話。
最近、映像の仕事で長野や新潟とかの地方の町に行くことが多くなっていて、
その中で、「都会じゃない場所で生きることを選んだ人たち」にちょくちょく会う。
みんないろいろな理由と背景があって、その場所で暮らすことを選んでいる。
でも、それぞれの理由の向こう側になんとなく共通して見えるのが、
みんな「リアルな何か」を欲しがっているということなのかなと思う。
顔の見える人間関係。
仕事の実感。
肌で感じられる自然。
そういうものが渇望されている時代なような気がする。
たぶん、こういう田舎っていいよね系の物語や意見に対して
「田舎暮らしはいいことばっかじゃないよ!」って思う人もいると思うのだけど、
(そしてそれはもちろんごもっともだとも思う。)
だからってそこに手を伸ばすのをあきらめるのではなくて、
結局うまくいかなくて、田舎暮らしや自然に跳ね返されてもいいから、
もっと、手を伸ばす人が増えるといいなと僕は思う。
日本の地方には、本当に豊かな自然と、
長く伝えられてきた文化と風習が息づいていると思う。
それが次の世代にまた引き継がれていくためには、
純粋にその地に暮らす人が必要だと思うからです。
そのためにこの本のような物語は、夢をくれるいいきっかけだと思います。