2012年12月22日土曜日
サイド・バイ・サイド
今日から公開の映画「サイド・バイ・サイド〜フィルムからデジタルシネマへ〜」を
渋谷のアップリンクで見てきました。
映画好き、特に制作の方に興味のある人間にはたまらない内容で、
もっと大まかな、概要で議論されるのかなと思っていましたが、
カメラの具体的な進化まで、結構な部分まで踏み込んでいました。
(カメラの型とかまで!)
僕としては、映画好きになって、映像作りを始めてからこれまで10年近くで、
映画雑誌やDVDのメイキングやブログや最近だとYouTubeとかで、
必死になってコツコツと集めてきたハリウッドで起こっている
技術的進歩とその戦いが全て網羅されていた印象で、
これまで塀の向こうの事を、ちょっと空いてる木の節の穴から覗いていたら、
突然そこに窓ができて一気に見えちゃった、みたいな感覚でした。
特に出てくる人出てくる人がノーランとか、スコセッシとか、トリアーとか、
ルーカスとか、リンチとか、キャメロンとか、大物ばっかりで説得力満載。
でもやっぱりデジタル推進に特に力をいれていたルーカスと
ロバート・ロドリゲスが出ていた事が特に嬉しかった。
ロドリゲスのインタビュー
(彼が、改造した自宅で映画を作っているという内容)を見て、
映像作りを始めた身としては感慨深い物がありました。
デジタル化は、どこの世界でも一緒だけど、
これまでになかった可能性を一気に切り開くのと同時に、
これまでの仕事のやり方を根本的に変える。
それは関わっていた人の役割も力関係も変えていくということで、
だからこそデジタル化には推進派と反対派が生まれることもある。
今回の映画では、撮影監督(DP)がその部分で特にピックアップされていて、
これまでフィルムだと、現像してラッシュがあがるまでDPしか
完成系の映像がイメージできなかった。
だからこそDPはすごい権限を持っていたけれど、
デジタルだとその場で確認も出来るし、
撮った画をほとんど全部といっていいくらい撮影後に作っていく事が出来てしまう。
それに対して悲しみを覚えている人も入れば、
新しい事が出来るって歓迎している人もいる。
監督がフィルム派とデジタル派にわかれるのはまた違った理由で、
フィルムの質感に愛着を持っているか、
それよりもデジタルでできる新しい挑戦の方を重要視するかの違い。
でもそれは意見を言っている監督を見ると、その作品からわかるように
作りたい作品の方向性の違いでもあるんだなと思いました。
ルーカスやキャメロンみたいな、新しい世界を想像しようとしている人たちは
デジタルが良いというし、もっと現実世界での人間ドラマのようなものに
フォーカスしている人たちがフィルムがいいという派の中には
多いような気がしました。
結局は選択肢が増えたという事で、
本当に大事なのは「何を作るか」で、そのために「何で作るか」が
選べるようになった良い時代になったねということかなと思います。
いやぁー、しかし、上映のデジタル化や5Dを始めとしたDSLRの登場、
REDやALEXAはもちろん、デジタルの保存形式の問題まで触れられていて、
本当に網羅されている感がすごい!
あとはスピルバーグとピータージャクソンの話も聞いてみたいなぁと思いました。
とにかく、映画好きなら必見の映画になっています。オススメ。