2010年12月16日木曜日

CM企画案

広告業界で働いているので、
企画案を考えるという現場に立ち会えることがたまにある。

TVCMの企画は基本的に代理店のプランナーが考えるものだが、
場合によって(時間がないとか、違う色を出したいとかで...)
ディレクターが企画出しから参加するということもある。

こういう場合、同じ商品の広告で、
プランナーが考えた企画と、ディレクターが考えた企画が
並ぶことがあるのだが、ここに大きな差が出たりする。

それは内容の問題というよりも形式の問題。
プランナーは一枚のイメージビジュアルに、企画の意図、
そしてコピーという形式を紙一枚にまとめてくる。
対してディレクターはコンテを書いてきたりする。

立場の違いがここまではっきりと形に出るものかと
初めて見たときちょっと鳥肌が立った。

ディレクターは基本的にTVCMの監督をする人間だから、
TVCMをどう作るかという視点で企画を考える。
だから映像の流れで勝負をしようという、コンテの形で企画が出てくる。

プランナーはTVCMだけの広告を考えているわけではない。
今やTVCMは数ある広告媒体のひとつでしかないし、
それだけにフォーカスして広告を作ることはまずない。
共通したビジュアルやコピーで、ポスターやWeb、キャンペーンまでを
網羅できる企画である必要がある。
このとき映像的に時間軸の中で表現できるのはTVCMくらいのもの。
だから、流れやストーリーよりも一発のイメージやコピーから
企画を考えて、その枝葉を膨らませていく。

今売れているディレクターという人たちは、
そういうことが分かって、ちゃんとプランナー的企画発想ができる人たちであり、
未だにCM的発想しかできないのは、CMディレクターとしてマズい。
というよりCMだけしかできないディレクターになるのがまずいのかもしれない。